12月の風の便り
10%への消費増税の延期が発表になり、年末は衆議院選挙で慌ただしい師走となっています。
定数削減は5議席にとどまり、475議席を1000名の候補者で競っています。
一方、我々の生活は円安などの影響で物価がじわじわと上昇しています。
総務省が28日発表した10月の全国の消費者物価指数(CPI、2010年=100)は、生鮮食品を除く総合が103.6と、前年同月比2.9%も上昇。上昇は17カ月連続です。
QUICKが発表前にまとめた市場予想の中央値は2.9%上昇。前月は3.0%上昇でしたので、同水準が続いています。生鮮食品を含む総合は103.6と、2.9%上昇。生鮮食品を含む総合は101.8と2.1%上昇。
11月に入り、各メーカーは来年以降の値上げを発表。世界的な原材料費の高騰に天候不順さらに円安とトリプルパンチです。ガソリンはエネルギー競争の影響で相場が下落しており、円安効果を吸収しているため、割安感があることが数少ない朗報と言えるでしょう。
また、10月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり28万8579円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4.0%減少した。下回るのは7カ月連続。季節調整して前月と比べると0.9%増加。
勤労者(サラリーマン)世帯の1世帯当たり消費支出は31万6154円で、前年同月比3.4%減少。前年同月を下回るのは7カ月連続です。
物価上昇に消費支出の減少。これは家計が疲弊してきているシグナルです。アベノミクスによる景気回復はうわべだけで実質的には後退しているように思われます。
選挙の結果は与党の過半数維持で決着する公算が大きいですね。選挙後は、一気に増税と社会保険負担増が加速するでしょう。来年はさらに厳しい家計を覚悟する必要がありそうです。
年明けからは、春闘で春の賃上げの行方が気になります。少々の賃上げが実施されても、それ以上に物価が上昇する状況です。
2015年は税金と社会保険を含めた、国民負担率の上昇で可処分所得の減少の中、物価上昇が重なりそうです。我々日本人の豊かな家計の維持はかなり難しい状況を想定する必要があります。



















