3月の風の便り
いよいよ3月になりました。春が日々近づいてきています。3月は別れの季節でもあります。 学生は卒業の月であり、社会人は転勤など異動の月です。ステージが大きく変わる月という表現も出来るでしょう。
以前、仕事でシニアビジネスの調査にシカゴに出張した時の話です。あるシニアビジネスのコンサルタントの男性にヒアリングした際に、日本では「リタイアメント以降の人生をセカンドライフ」と呼びますが、英語で説明すると「?」といった反応でしたので、具体的に説明すると「それは英語では正しくないですね」と諭されました(バーチャルの仮想空間を表現することが多いそうです)。説明を求めると、一般的に米国では人生を3つのステージで表現することを教えていただきました。
「人生の3ステージ」とは、まず「First Age」は「Learn(学ぶ年代)」、「Second Age」は「Work(働く年代)」、そして「Third Age」が「Enjoy(楽しむ年代)」とのことでした。但し、Ageには何歳までといった具体的なルールはなく、個々人がすべて決めていいというのが欧米流とのことでした(英国には90代のサラリーマンがいるそうです)。
我々日本人にとって、リタイアメント後のイメージは「enjoy」になっているでしょうか?以前、日米幸福度調査の比較資料で、アメリカ人の幸福度は50歳以降は上昇していましたが、日本人は50歳以降どんどん下降していました。これは、我々日本人の老後のイメージづくりがうまくいっていないことを意味していると思います。日本人の場合は、働く基準も「年金受給まで働く」といった考えが主流で、なんか画一的な感が否めません。
日本は現在、高齢化問題と財政問題を抱え社会保障のルールも大きく変わろうとしています。これまでの画一的なライフスタイルから脱却して、より多様なライフスタイルが選択できる時代にシフトすべき時期なのではないでしょうか。
「人は希望とともに若く、失望とともに老いる」という言葉もあるように、未来へ明るいイメージを持てるようなきっかけが必要なことを強く感じています。
もちろん私自身も「明るいThird Age」に向けての準備を本格的に始めようと思います。



















