6月の風の便り

「変化の時代」に備えるために

梅雨入りの便りが聞こえ始める6月。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

今年も間もなく夏のボーナスシーズンを迎えます。一方で、私たちを取り巻く環境は少しずつ変化を続けています。

最近発表になりましたように、2025年の日本人の出生数は約67万人となり、10年連続で過去最少を更新しました。人口の自然減も19年連続です。日本社会は今、ゆっくりと、しかし確実に人口減少社会の深い局面へ入りつつあります。

また、物価上昇は依然として続いています。スーパーでの買い物や外食、電気代やガソリン代など、日々の暮らしの中で「以前より高くなった」と感じる場面も少なくないでしょう。

世界に目を向けても、不透明感は続いています。中東情勢や米中関係、各国の金融政策など、経済の先行きを左右する要因は数多く存在しています。大きな危機が起きているわけではありません。しかし、「静かな変化」が私たちの暮らしを少しずつ変えているのです。

■夏のボーナス前に考えたいこと

6月は、多くの方にとってボーナスの使い道を考える時期でもあります。

皆さんは、今年のボーナスをどのように使う予定でしょうか。

・旅行や趣味に使う。

・住宅ローンの繰上返済に回す。

・貯蓄や投資に充てる。

どれも間違いではありません。ただ「なんとなく使う」と「目的を持って使う」では、数年後に大きな差が生まれるということです。人生においてお金は手段です。何のために使うのか。どんな未来を実現したいのか。その視点を持つだけで、お金との付き合い方は大きく変わります。

■家計にも「定期点検」が必要です

車に車検があるように、家計にも定期点検が必要です。半年が過ぎようとしている今は、その絶好のタイミングです。

例えば、

・毎月の支出は増えていないか

・使っていないサブスクはないか

・保険料は適正か

・住宅ローンや教育費の負担は想定内か、変動金利の影響はいつ発生しそうか

・DCやNISAの資産形成は計画通り進んでいるか

こうした項目を確認するだけでも、家計の健全性は大きく向上します。家計管理は節約のためだけに行うものではありません。将来の選択肢を広げるために行うものです。

■「金利のある世界」と向き合う

長らく日本は超低金利の時代が続いてきました。しかし、今は少しずつ状況が変わっています。住宅ローン金利は上昇傾向にあり、変動金利利用者の中には返済額の増加を心配する声も聞かれます。一方で、預金金利も徐々に上昇しています。

これまでの「借りる人だけが得をする時代」から、「お金を持つ人にもメリットが生まれる時代」へと変化し始めています。重要なのは金利上昇を恐れることではありません。金利がある世界のルールを理解し、自分の家計に取り入れていくことです。

■人口減少社会をどう生きるか

出生数の減少は、単なる統計データではありません。将来の労働力不足、社会保障制度、税負担、地域社会の維持など、私たちの生活に直結する問題です。だからこそ、これからは「国が何とかしてくれる」という発想だけでは十分ではありません。

・健康を守ること。

・学び続けること。

・資産を育てること。

・人とのつながりを持つこと。

こうした個人の備えが、これまで以上に重要になっていくでしょう。まずは、変化に対応する力を高めることです。予想外の出来事は必ず起こります。

・物価が上がるかもしれない。

・金利が変わるかもしれない。

・働き方が変わるかもしれない。

しかし、そのたびに慌てるのではなく、「今の自分にできることは何か」を考え続けることが大切です。人生は未来を予測するゲームではありません。未来に備えるゲームです。

■小さな行動が未来を変える

6月は1年の折り返し地点が見え始める月でもあります。年初に立てた目標はどうでしょうか。続いていることもあれば、途中で止まってしまったこともあるかもしれません。それでも大丈夫です。大切なのは、完璧に続けることではなく、何度でも立て直すことです。

家計も健康も人間関係も資産形成も、一度の大きな決断ではなく、小さな行動の積み重ねによって形づくられます。

静かに変化する時代だからこそ、私たちも静かに準備を続けていきたいものです。

梅雨空の向こうには、やがて夏がやってきます。この6月が、皆さまにとって未来を整える一か月となりますように。

 

代表 坂田 嘉一

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