7月の風の便り

今日から7月、夏本番ですね。ワールドカップも決勝トーナメントで熱い戦いが続いています。

今日は、ソフトバンクの「pepper」君を取り上げたいと思います。みなさんはご存知でしょうか?すでにご存じの方も多いと思いますが、セミナーで話題にすると知らない方も多いので取り上げたいと思います。

家庭用ロボットと言えば、20世紀ではソニーのAIBO(アイボ)が有名。全長約30cmの動物型ロボットである。4足歩行ができ、子犬に似せた動作をし、ユーザーとコミュニケーションすることで成長するように設計されており、価格も10万円前後と一世を風靡しました(2006年リストラ策で廃止)。また、ホンダのASIMO(アシモ)。世界初の本格的な二足歩行ロボットでした。価格は2000万円と一般庶民には手が出ない価格設定でした。

 今回、ソフトバンクが発表したのは、家庭向け感情ロボット「pepper」君で価格は19.8万円で来年2月発売するとのこと。まず、この安さに驚きです。65日の記者発表会で孫正義社長は、「今日は人類史上初めて、ロボットに感情を与える。心を与えることに挑戦する日」と切り出し、感情認識機能を持った人型ロボット「pepper(ペッパー)」をお披露目。すでにソフトバンク銀座と表参道で「店員」として接客を始めているそうです。この「ペッパー」君は人工知能(AI)を搭載する120cm程度の人型ロボット。喜びや悲しみといった感情を数値化し、感謝されたことは「良いこと」、叱られたことは「悪いこと」として学習していきます。家庭や店舗、会社などで動くペッパーが数値化した感情はクラウドベースで「集合知」として共有されるため、加速度的に進化するそうです。「従来のロボットはCPUとメモリ、個体別のプログラミングを実行するだけで能力は限定的。ペッパーは加速度的に空気を読みながら学習していく」。

低価格の理由は、人型ロボットでも、2足歩行型を採用せず、タイヤで移動するようにした点。「世の中にある2足歩行ロボットは30分から1時間しかバッテリーが持たないが、ペッパーは12時間連続稼働するために安定的に動けるようにした」。

「人の感情も認識できるので自我も持つようになる。幸せな家族で育まれるペッパーはより幸せになり、寂しい家族で育てられれば寂しいペッパーになる。それぞれ個別の性格になっていく」。

 予想ですが、これは高齢者で話し相手がほしい方にはぴったりの商品です。今後、進化すれば介護業界や携帯電話などの待ち時間の長い接客用としても、十分戦力となるかもしれません。この場合、人間の雇用を奪うことにもつながる点が、懸念材料ウィル・スミス主演の「アイ・ロボット」をご覧いただければ、その意味がお分かり頂けると思います。

 テクノロジーの進化で、書いたり計算したりする業務の多くはIT化しました、つまり人の手から離れています。管理部門の仕事がこの20年間で激減し、スタッフも少人数化しています。この流れがさらに進むことになるでしょう。我々はより付加価値のあり、独自性の高い特性を習得しなければ労働市場での価値が維持できないかもしれません。

「ITの進化と人類の深化が共生できる時代」を築かなければなりません。

 

「ペッパー君」についてはサイトにアクセスください

http://www.softbank.jp/robot/special/tech/

 

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