11月の風の便り

今日から11月です。いよいよ今年も残すところ2か月になりました。海外では12月は決算月ですので11月は決算準備で忙しい時期と言えます。実は、家計の決算月は12月なのですがご存じでしょうか?「家計の決算て何?」と思われる方もいるかもしれません。そこで簡単に「家計の決算」について確認しておきたいと思います。

■「家計の決算書」とは?

家計の決算書と言っても企業並みに作成する時間はありません。今回は、一番簡単なフォーマットをご紹介しようと思います。まず、家計の決算のポイントは、「売上=稼いだお金」と「利益=純増金融資産」そして「経費=使ったお金」の3つです。つまり、「単年度収支を明らかにしよう」ということです。

■「稼いだお金」とは?

「稼いだお金」とは、給与なら総支給額から年金保険や健康保険といった社会保険料、さらに所得税などの税金などを差し引いたいわゆる「手取り額=自由にできるお金」をいいます。給与所得者は、年末に「源泉徴収票」を受け取りますので、ここでチェックできます。また、配当収入や不動産収入などは、「税引き後の金額」を指します。翌年3月までに確定申告の準備をしますので、年末に把握することは可能だと思います。

■「純増金融資産」とは?

「純増金融資産」とは、ズバリ!「稼いだお金のうち、使わずに残せた金額」のことです。通常は、「稼いだお金の10%以上」が残せれば「健全な家計」といわれます。正確にこの金額を把握するために、口座を複数所有している場合は、1220日時点での金額を集約し把握してください。ネット口座であれば、自宅でチェックできますのでご利用をおススメします。また、最近は家計簿管理アプリも便利です「マネーフォワード」などがおススメです。

■「使ったお金」は?

「稼いだお金」と、「純増金融資産」の差額こそ「一年間で使ったお金」です。「使ったお金」が「稼いだお金の90%以下」なら「健全な家計」と判断していいと思います。もちろん、お子様の進学時期は、一年間の収支がマイナスになることもあるかもしれません。しかし本来は、教育費の必要な時期(18歳満期でなく17歳にするなど)に合わせて、学資保険などで必要額(最低300万円)を用意する必要があります。そうすると、一年間の収支は安定します。単年度の赤字は肥大化させないことが重要です。

■「営業外損益」とは?

また、投資をしている場合は、「運用損益」が発生します。これは、会社の決算では「営業外損益」の科目に該当します。1220日時点での投資の「運用益」も把握しましょう。但し、投資は長期で見る必要がありますので、運用損や運用益は基準価格で判断しないで、「配当」など直接的な収益をカウントするほうが賢明かと思います。家計上も運用益の管理は別枠での管理にすることをお奨めします。

 

■「目標」を立てよう

家計の決算の数字が把握できれば、結果に至った理由を整理しておきましょう。健全な家計であれば勝因はなんであったかを確認しましょう。また、理想通りにいかない場合は「敗因は何だったのか?」、「臨時収入や昇進で収入が増えたからなのか?」、「思わぬ出費が重なったからなのか?」などを確認しましょう。今年の状況が把握できたら、来年の目標を設定します。目標にするのは「収入拡大」や「支出削減」よりもありません、「利益拡大」です。つまり「純増金融資産」にしましょう。具体的に「一年後に金融資産を幾らまで殖やしたいのか」を明確にしましょう。

 弊社の「My Life Coach」(法人契約専用サイト)では、12月に特集を組みます。専用のフォーマットがダウンロードできますので、印刷してじっくり「家計の決算」を実行してください。11月は数字が把握できるよう準備を進めてください。11月は「小の月」ですからすぐに12月がやってきます。お急ぎください。

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