12月の風の便り
皆様、いつもかわらずお世話になりありがとうございます。
いよいよ今年もあと一か月となりました。札幌で大雪など冬が訪れています。
今月のテーマは来年の干支(えと)。2016年は動物で言えば、申年(さるどし)です。暦(こよみ)では、丙申(ひのえさる)が干支。申の前にある「丙」は「ひのえ」。
十干と十二支の組み合わせの種類は60種類あるそうです。甲子(きのえね)という組み合わせが60種類の最初。そこから年が巡ってなんと33番目が2016年の「丙申」になります。
干支の組み合わせには五行という考え方があるそうです。五行とは「木・火・土・金・水」で表します。丙は「火の兄」が語源になっていて「火」の性質。申は「金」の性質とされます。
火と金の相性は自然界をイメージすると、「火は金を溶かす」となります。
つまり、「丙申」の組み合わせは、「丙」が「申」に打ち勝つ。丙申の2つの漢字には意味があります。まずは「丙(ひのえ)」の文字に着目です。丙は「明らか」という意味があります。
甲、乙、丙と、十干の中では3番目。十干は樹木の成長に例えられ、丙は「形が明らかになってくる頃」です。
「乙」はまだ自由に伸びることができず、曲がっている状態なので、「ちょっと成長して形が明らかになる」。
「申」は「呻く(うめく)」の意味です。これも語源は樹木の成長に例えられます。つまり「果実が成熟して行って、固まって行く状態」を表します。つまり「完熟」までは達しない状態です。「形が明らかになってくる」、「実が固まっていく」とはどういうことです。
■2016年の意味は?
2016年はまだ完熟する年ではなく、形がはっきりする、固まって行くという成長段階といえそうです。
仕事や事業など「今やっていることが自分にとって何なのかを定義してみる」年ともいえそうです。何を目的に頑張っているのか、きちんと見直してみる。
この後のさらなる成長につながる何か新たな発見や、新たな道が開かれるかもしれません。
「2016年は頑張ってきた努力が形になっていく年」としておきたいと思います。
■雇用が改善!
話は変わって、日本経済ですが、総務省が11月27日発表した10月の完全失業率(季節調整値)は3.1%となり、9月の3.4%から大きく改善しました。
厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍で、9月(1.24倍)と同水準。また、10月の就業者は前月比3万人減の6,396万人となり、2カ月ぶりに減少。一方、完全失業者は22万人減の206万人で、3カ月ぶりに減少。非労働力人口は同26万人増の4469万人となり、3カ月ぶりに増加となっています。
この結果、完全失業率は3.1%となり、前月から0.3%ポイント低下。特に女性は2.7%と前月から0.4%ポイント低下。1993年9月以来、22年ぶりの低水準となるなど労働参加が進んでいます。
総務省では、15から64歳の就業率が74.0%と過去最高水準となったことも踏まえ、「人手不足感の高まりを背景に求職が雇用に結び付いている」と分析。「雇用情勢は引き続き改善傾向で推移している」とみています。
以下は総務省の発表に内容です。
【就業者】
・就業者数は6432万人。前年同月に比べ42万人の増加。11か月連続の増加
・雇用者数は5704万人。前年同月に比べ75万人の増加
・正規の職員・従業員数は3331万人。前年同月に比べ33万人の増加。非正規の職員・従業員数は1997万人。前年同月に比べ17万人の増加
・主な産業別就業者を前年同月と比べると,「医療,福祉」,「学術研究,専門・技術サービス業」,「宿泊業,飲食サービス業」などが増加
【就業率】
・就業率は58.0%。前年同月に比べ0.4ポイントの上昇
【完全失業者】
・完全失業者数は208万人。前年同月に比べ25万人の減少。65か月連続の減少
・求職理由別に前年同月と比べると,「勤め先や事業の都合による離職」が7万人の減少。「自発的な離職(自己都合)」が4万人の減少
【完全失業率】
・完全失業率(季節調整値)は3.1%。前月に比べ0.3ポイントの低下
これは1995年7月以来、実に20年3カ月ぶりの低水準となりました。女性を中心に雇用情勢は改善傾向が続いていることになります。
【非労働力人口】
・非労働力人口は4437万人。前年同月に比べ17万人の減少。5か月連続の減少