3月の風の便り

「カーリング女子、活躍の秘密はメンタルトレーニング」

いつもお世話になりありがとうございます。

先月は平昌オリンピックでたくさんの感動と教訓をいただきました。中でも羽生選手の負傷からの2回連続の金メダルには、奇跡を見させていただきました。改めて、「決してあきらめない心」の大切さを再確認できましたね。

 私が、もう一つ注目したのは「女子カーリング」。世界に勝つためのヒントがいくつか見えたと思います。今回は、女子カーリングで一躍平昌のアイドルとなった藤沢五月選手に注目してみました。

■昨春からトレーニング

平昌冬季五輪カーリング女子日本代表・LS北見の奮闘を支えたのが、司令塔のスキップ藤沢五月選手(26)。試合の局面を変えるような精度の高いショットを決めるなど大活躍。

この背景には、昨春から始めたメンタルトレーニングだったと言います。このメンタルトレーニングで重圧に負けない精神力を身につけたのです。

藤沢選手が「強い心」を求めるきっかけは1年前といいます。優勝すれば五輪出場が決まる日本選手権決勝で敗戦。「(100点満点中)40点」と自己評価するほどショットが不調でした。藤沢選手は最大の敗因を「心のぶれ」がショットの精度を左右したと考えたたそうです。「精神面を鍛えたい」。LS北見のトレーナーに頼み込んだそうです。

■コーチングから学ぶ

メンタルトレーニングを担当したのは、トレーナーの知人で、北見市のT氏(50)。対話を通じて相手の能力を引き出す「コーチング」を独学で身につけ、地元の少年野球チームの指導や会社の人材育成に生かしてきたそうです。

藤沢選手のトレーニングは昨年4月から週1回のペース。まずは敗れた試合など過去の自分を回想し、心の動きをたどってメモに書き出す作業からスタート。T氏は「勝ちたい気持ちと責任感が強すぎて、わずかな失敗も『ゼロか100か』で考えてしまっている」と分析。

プレッシャーに弱いのではなく、生真面目で一本気。そんな性格を尊重しつつ、取り組んだのは心に「もう1人の自分」を宿すトレーニング。

知人を介してプロ野球・北海道日本ハムの元投手立石氏(47)に教えを請い、ピンチの場面での心のスイッチの入れ方などを教わった。

イライラ、不安、喜び。試合中に沸くあらゆる感情を「どこか冷静に見ている自分がいて、落ち着ける」と言えるようになった藤沢選手。五輪の初の準決勝進出の影に、メンタルトレーニングがあったのです。

■勝利の女神は笑顔が好き

彼女たちは「笑顔と勝利はセット」と考えていたと言いますが、最終の三位決定戦出会った英国との一戦の最終局面ではまさに「勝利の女神がほほ笑んだ」と思います。相手選手のミスショットで銅メダルが転がり込んだのです。「何ということだ・・・」そう思った視聴者も多かったのではないでしょうか?

藤沢選手はまだ26歳、次の五輪にむけて・・・新たな希望を胸に取り組んでいくに違いありません。

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