4月の風の便り

今日から4月です。新しい期がスタートします。新社会人を迎える職場が多いと思います。

世間ではMBLの大谷翔平選手の事件で大騒ぎになっています。スポーツ賭博への関与があれば永久追放が待っていました。

日本時間で3月26日未明の大谷選手の声明で

「・・・僕自身は何かに賭けたり、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたり、それを頼んだりということもないですし、僕の口座からブックメーカーに対して、誰かに送金を依頼したことももちろん全くありません。・・・結論から言うと、彼(一平さん)が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆に嘘をついていたというのが結論。・・・僕はもちろんスポーツ賭博に関与していないですし、送金をしていた事実は全くありません。」

と関与を完全否定しました。捜査中で混乱を避ける意味で会見ではなく声明発表の形式をとったことは正解だと思います。今回の件は、通訳の一平さんの自作自演でギャンブルの穴埋めのために大谷選手の口座を使って私的流用したことが明らかになりました。

こうなると悪者は水原一平さんかもしれませんが、我々があの立場に置かれたことを少し想像してみましょう。通訳だけでなく、常にスパースターに帯同し、キャッチボールもトレーニングもデータ分析も何足ものわらじを履いてこれまで支えてきました。相当のストレスを抱えていたことは想像できます。

そういった中で、スポーツ賭博関係者が近寄ってきたのです。もし、早めに身近の誰か(大谷選手)に話せていれば、軽いやけどで済んだはずです。しかし彼は沼にはまっていった。相手も大谷選手が親友であることをよく知って近づいているわけですから、搾れるだけ搾り取れば、あとはお払い箱です。(この件は、米国では大規模な違法賭博事件に発展しそうな気配です。・・・続報→ドジャース・大谷翔平投手(29)の通訳として今年3月までサポートしながら、違法スポーツ賭博関与などの疑いで解雇された水原一平氏(39)が、大谷の銀行口座から違法賭博の胴元に送金した額が1600万ドル(約24億5000万円)以上であると、4月11日(同12日)、複数の米メディアが報じた。これまでは450万ドル(約6億9000万円)以上とされていた。・・・これで大谷選手は完全な被害者であることが明らかになると思われます。)

この手のスキャンダルは、実はスポーツにかかわらず成功者によくある話です。日本では、伝説のミュージシャンの矢沢永吉さんが1990年代に事務所の元側近による巨額横領事でオーストラリアでの土地取引を巡り、34億円という巨額横領事件となりました。1998年に事件が発覚して15、6年かけて返済していたそうです(これはオーストラリア犯罪史上2番目の被害額)。矢沢永吉さんはこの事件を機にさらに高いステージに駆け上がり74歳の現在もバリバリの現役です。エイベックスの松浦氏も50億を右腕の人物に取れたり、日ハムの新庄監督が大リーガー時代に22億円を持ち逃げされていたり、相当数ある話のようです。

しかし、真のスパースターは大トラブルを「人生の肥やし」にできる人物です。きっと大谷選手ものちに「あの事件があったから今の自分がある」と言える日を迎えるに違いありません。我々はとにかく、稀有な存在となった日本人のスーパースター大谷翔平選手のこれからの成長を見守りましょう。幸いなことに新しい伴侶も迎えたばかりです。彼女が心の支えになってくれるはずです。来年は二刀流復活で、再び「二桁勝利と二桁本塁打」を実現してくれるはずです。

 

代表 坂田 嘉一

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