4月の風の便り
春ですね。今月から新社会人が新しいスタートを切ります。社会人も60歳定年から65歳まで伸びてきています。近いうちに70歳まで働く時代になります。実に、50年間の社会人人生が始まっていることになります。
最近、日本のマスコミで見かける機会の減った、ソフトバンクの孫社長。軸足を世界に向けて米国を拠点にあたらしい事業ステージに進んでいるようです。
そんな孫さんのコメントを紹介しておきましょう。
孫さんは断言しています
「日本がモノづくりで競争力を取り戻すことはほぼない。アジアを中心とした第二次IT革命(モバイル)に滑り込みこむことが、日本が復活する最後のチャンスになるかもしれない。」
「日本が現在活気を失っている理由は、世界的に産業革命の末期にさしかかっており、成熟産業は人口が多く賃金が安い国にどんどん流れていっているだけ。」
「自動車のエンジンの速度はここ10年で1.1倍しか速くなっていませんが、インターネットの通信速度は750倍、CPUの速度は500倍になっています。アジアを制するものが世界を制する。モバイルを制するものがインターネットを制する。もう1回だけ、最後のスタートラインの仕切り直しです。」
歴史を振り返ってみると、産業革命はイギリスから始まり、アメリカに移って、それから戦後の日本に受け継がれていきました。第一次インターネット革命はアメリカから始まり、現在アジアにシフトしつつあります。
我々、日本人がどんなに働こうが、筋肉の量でも人口の数でも他の国には敵いません。
「日本の現在の教育は暗記7割で、思考が3割です。僕はこのバランスを逆にすべきだと考えています。」(孫正義)
これは企業内でも同じことが言えるのではないでしょうか。現在、モノを安く早く作る、生産性・効率性重視の仕事が7割、創造性重視の仕事が3割のバランスを逆にすることで、一時的に売上は下がるのかもしれませんが、中期、長期的に考えれば、必ず新しい市場開拓に繋がります。
スティーブ・ジョブズは人間にしかできないクリエイティブなことにもっと時間を費やせるようにと、コンピューター開発を始めたと聞いたことがありますが、良くも悪くも人間には「生産性」よりも「創造性」が求められるようになりました。
コレカラの時代は「創造性」を競う時代。当然、働き方革命も起きるでしょう。時代の変化を受け入れ、行動できる人材が新しい時代を作っていきます。