6月の風の便り

6月になり梅雨の憂鬱な季節を迎えていますが、米中貿易戦争が一向に収まりそうにありません。

気になるのは中国経済への影響です。官民一体となって、見境なく経済成長を第一に世界にその影響力を拡大しています。現在の焦点は「経済とテクノロジーをめぐる紛争(エドワード・ルトワック)」が正しいテーマのようです。

中国は「中国製造2025」を謳い、第一弾が「2025年製造業強国の仲間入り」を目指し、続いて「2035年世界の製造強国で中位の水準」、「2049年世界の製造強国の先頭グループ」を国家ビジョンとしています。

一方、米国が中国に対して怒っているのは「中国の5Gなどを巡る、産業補助金」です。実際は、中国開発銀行(国営)がお金をばらまいて市場を制覇しようとしている点が、国際ルール違反だと訴えているのです。

米国で問題視されていいる、ファーウェイは売り上げこそアップル社を100とすると、40程度。ところが研究開発費は130と規模からするとアップル社の2倍以上の投資をしています。テクノロジーの覇権争い上脅威な事は言うまでもありません。テクノジーとは軍事的な優位性を指しますので、覇権国がそれを許すはずはありません。

この紛争は当面続きそうですが、その陰に「国の借金問題」が隠されてしまっているようです。日本もそうですが、米国も中国もGDP2倍以上に国家債務が膨らんでいます。そして、中国経済は明らかに失速しているようです。4月より自動車に関する減税措置をしたのに、4月の新車販売は14%も減少していると日経新聞は報道しています。

米中紛争が激化し、同時に経済危機が起きれば、世界は大混乱になるでしょう。その日は遠くないという考えが、識者の方々の共通の意見のようですので、我々も緊張感をもって生活をする必要がありそうです。

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