7月の風の便り

眠れない夜が続いていますね。原因は、梅雨ではなく、サッカー。

始まる前は、期待薄でマスコミも盛り上がりに欠けていたのは記憶に新しいところです。直前の監督の解任で「これは日本のW杯は終わった…」そう感じながら、最終の練習試合で、武藤選手や乾選手のプレーを見てかすかな期待を胸に本番がスタートしました。

そして、初戦のコロンビア戦での勝利。前の大会で1-4と完敗の相手に2-1の完勝。一気に、盛り上がったてきた今回のW杯。そして、初戦勝利で勢いにのるセネガル戦で引き分け。最終戦のポーランドに敗れたのに、今回からの新ルールでまさかの予選突破!予選で対照的だったのがランキング1位で優勝候補筆頭のドイツの予選敗退。「勝負事は、ふたを開けてみないと分からない」本当にそうなのです。

 

 ■奇跡ではなかった、コロンビア戦勝利

圧倒的人数で地鳴りのように響いたコロンビアサポーターによる大歓声。完全アウェーの会場。警戒していた相手のエース、ハメス・ロドリゲスが負傷でスタメンから外れただけでなく、開始3分レッドカードで1名が退場と数的優位に加え、賀川選手のPKで先制点まで手に入れたのです。

 1点リードした時間帯では攻め急がずにボールを動かしてコロンビアを焦らして揺さぶり、FKによって同点に追いつかれたあとは、セーフティに11のままハーフタイム。

後半、先に動いたのはコロンビアだった。59分、ハメス・ロドリゲスを投入4年前の記憶が蘇るが、大きく違うのは、今回は彼が完全な状態ではなかったこと。ハメスを加えたコロンビアの攻撃を見切ったところで、満を持して本田が投入されると日本はシステムを変更し勝負を掛けた相手はピッチ内で混乱したにちがいありません。その3分後、コーナーキックから決勝ゴールが生まれました。

 ハメスにフリーでシュートを打たせた78分の最大のピンチも大迫が身体を張って防げば、原口元気が身体を投げ出し、乾貴士がカウンターのピンチを潰し、途中出場の岡崎慎司が前線でボールを追いかけ。

アディショナルタイム、長友佑都がタッチラインに大きくクリアした直後、試合終了を告げるホイッスルが吹かれ日本の勝利!

運も実力の内とはいえ、このゲームの勝因はゲームコントロールと、コミュニケーションによるゲームプランの共有ができていたことでしょう。直前キャンプを通じて選手たちは、スコアや状況に応じてどう戦うか、ディスカッションを積んできたといいます。

突然の監督の交代によって選手間でディスカッションを多く行ったことで細部に至るまで選手全員に共有され、直前まで全員に出場チャンスがあったことでモチベーションが高まり、一体感が生まれたのでしょう。

 

■決勝トーナメントに向けて

さて、トーナメントは一発勝負。大変厳しい状況に変わりはない。6月のFIFAランキングを見てわかるが、上位16チームの80%が予選突破。開催国ロシアを除くと、下位16チームからはわずか2チーム。日本がベスト8に進めたら、これは奇跡。(下のランキング表をご覧ください。)

 

 

■次戦は特別な日

トーナメント初戦の相手は、ランキング3位のベルギーですが、過去の戦績は五分と相性は悪くない相手。しかし、今の日本には、まだ運を味方につけるぐらいの、いい雰囲気があるのは事実。勝負事は本当に何が起こるかわかりません。まずは、次戦のベルギー戦での西野采配と奇跡の勝利を信じて応援しましょう。

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