9月の風の便り
9月に入り、赤とんぼがたくさん飛び交う季節になりました。
さて最近、出版された書籍に『RESET~Google流 最高の自分を引き出す5つの方法~』(ゴーピ・カライル著、あさ出版、2016年8月)があります。この本の著者はグーグルのチーフ・エバンジェリストとして、同社に強い影響力を及ぼす人物だそうです。インドの貧しい家庭に生まれ育ちながらも、ウォートン・スクールと名門インド経営大学院を卒業し、最先端の地位をつかみ取った人物。
彼が強調しているのは、「インナーネット(inner-net)」の重要性。インターネットが普及した現在、テクノロジーのなかでもっとも重要なものは、実は私たちの内部、すなわち脳と体、心、呼吸、意識の集合体としてのインナーネットにあるということである。そしてそれはそのまま、マインドフルネスの考え方へとつながっていくことになる。
ヨガや瞑想など、古代の知恵から生まれたメソッドを実践することで、我々の内面を変化させ、外部の世界との調和を試みる。そうすれば、それがバランスのとれた生き方につながっていくということ。
■マインドフルネスとは?
数年前からでしょうか?「マインドフルネス」や「瞑想」に関する関連書籍が増えているように思います。企業研修でも、導入されるケースが多いと聞きます。マインドフルネスは日本語では「瞑想」という言葉になると思います。
マインドフルネスは、自分の身体や気持ち(気分)の状態に気づく力を育む「こころのエクササイズ」。欧米では、すでにその効果について、多くの実証的研究報告があり、ストレス対処法の1つとして医療・教育・ビジネスの現場で実践されているようです。
マインドフルネスとは、「今この瞬間」の自分の体験に注意を向けて、現実をあるがままに受け入れることです。1つのことに集中して行います。いつでもどこでも実践できます。
マインドフルネスを実施すると、ストレスな場面においても否定的な感情や物事にとらわれ飲み込まれることなく、いつでも自分を取り戻すことができるようになります。
人は、大きなストレスにさらされると、そのことにとらわれ、しばられ、身動きが取れなくなってしまいます。がんじがらめになり、次第にかたくなった心は、閉ざされ弱くなってしまいます。
マインドフルネスは、しなやかでゆたかなこころをめざします。マインドフルネスを習得できるとストレスをしなやかに対処することができます。
そのためには練習を積み重ねていくことが、大切です。マインドフルネスを習得するのは、自転車乗りに似ています。何度もしっかり練習することが必要です。自転車に乗ることができると、今までより遠い場所にも行くことができるようになり世界が広がります。
マインドフルネスを習得できると、これまで苦手で、ストレスを感じていた場所にいつでも向かうことができ、ストレスを自分の力で対処できるようになり、自分らしい人生をおくることが可能になります。
今後、個人的にも取り組んでみたいテーマの一つがこの「マインドフルネス(瞑想)」です。