9月の風の便り
タレントのウエンツ瑛士さん(32)が、8月28日放送の日本テレビ系『火曜サプライズ』の生放送で、10月から英国・ロンドンに留学するため、9月末で芸能活動を休止することを発表しましたが、びっくりした方も多かったのではないでしょうか?
テレビで彼を見ない日はないくらい芸能界で成功しているように映っていましたから。まさにサプライズです。
放送後、公式サイトで、「30歳の頃からロンドンのウエストエンドで舞台に立ちたいという」と夢をもち、日本で仕事をしながら夢を叶える努力をこの3年間してきたものの、夢をあきらめきれずに留学を決断した」と述べています。
■32歳はキャリアチェンジの年齢?
実は、私が10年務めていた会社から初めてキャリアチェンジをしたのが32歳。彼も同じ年で行動したのですが、何かこの年齢には意味があるのでしょうか?
仕事をする上で、何かにチャレンジする場合、年齢には重要な意味があります。35歳までには着手しないと40歳が目前に迫ってきます。「40歳にして惑わず」という孔子の言葉もあります。30代は人生でチャレンジできる最高の時期なのです。
30歳になると将来を改めて考える人は多いと思いますが、30歳から考え始めて、彼の検討期間は2年間。これはいい期間だと思います。行動する為に3年は長すぎるからです。そういう意味でも、32歳でのキャリアチェンジはとてもいいタイミングではないかと思います。
■期限を設定する
彼は、公式サイトで「期間は1年半程度」と復帰時期をアナウンスしていますが、これも大事です。無期限であれば引退ですが、期限を設定することで、復帰宣言しているのです。これで関係者は計算しやすくなります。復帰までに2年以上だと今のご時世では長すぎます。2年以上表舞台から消えると、復帰は容易ではないのではないでしょうか。
■ブログのコメント
彼はブログでこのように述べています。
「僕にはいつかロンドンのウエストエンドで舞台に立ちたいという夢があります。これを思い始めたのは30歳の頃です。その時、既にレギュラー番組を含め沢山の仕事をいただいていました。当然、任せていただいている仕事なので、向こうに行かずに日本で仕事をしながら夢を叶える努力をこの3年間してきましたが、やればやるほどにイギリスで学びたいという気持ちが強くなってしまいました。
・このまま過ごして自分が後悔をしないのか?
・他人に迷惑をかけてまで貫きたいことなのか?
沢山、悩んだ末に今回の決断となりました。 期間については、1年半程度になります。夢に向かう一歩目です。皆様の応援の言葉一つ一つが自信となり、大きな夢をもてました。とても感謝しております。その御恩をしっかり返せるよう死ぬ気で頑張ってきます!!」
コメントも潔くてシンプルでいいですね。
■周りへの根回しは重要
公式サイトのコメントから物事の筋を通し、事務所やクライアントへ説明を丁寧にしてきたことが推測できます。このように時間をかけて説明し、支援を取り付けることは容易ではありませんが、彼は32歳でそれをやってのけたのです。この点にも非凡さを感じます。
■必要な自問自答
今回のケースは、人生に大きな変化を選択したケースですが、人は誰しも、環境に変化がないとマンネリ化に陥りがちです。「このままが楽」という自分もいると思いますが、そういった慣れ親しんだ環境を「コンフォートゾーン」と呼びます。コンフォートゾーンは人間の成長を妨げますので、気を付けなければなりません。40代以降になるとこの傾向は強まりますので特に注意が必要です。定期的に自問自答しながら、更なる高みを目指していきたいものです。
私は、ウエンツさんの英国帰りの姿が楽しみです。金髪のお嫁さんを連れて帰ってきたりするかもしれません(笑)。しかし、それも人生ですね。彼のチャレンジを応援したいと思います。